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パンの多様化高級化

レーズンサンド,グラノーラ

 第一屋製パン(2215)が2020年12月末の株主向けを最後に優待を廃止しました。理由は公平な利益還元とコスト見直しとの事です。

引用 ZAIONLINE より

 東京のパン需要は庶民の食卓に並ぶようになって以降、衰えることを知りません。ここ20年は高級路線が人気で、デパートの地下やショッピングセンターで高いけれど美味しいパンが人気を博していました。さらにここ7,8年で高級食パンの分野が生まれてパンの高級化が新たな段階に入ったように思います。

 

 そのようなパン需要の中で、ヤマザキパンとフジパンを含め、安くて手軽に食べられるパンは苦戦を強いられている印象です。

 

 たしかにスーパーやコンビニに並ぶパンの味は高級パンに劣ります。しかし半世紀近く経っても味と品質を損ねることなく日本全国に供給し続ける大手パン会社の技術と努力は一級品です。

個別包装,Raisin Sand,レモンとチーズのグラノーラ

 優待品のお菓子は、ブログを書きながら食べるのに丁度良くて好きだったので廃止の知らせは残念でしかありません。

 

 それだけでなく上で書いたように、製パン会社の努力が高級路線の需要の波に打ち消されて、そのあおりで業績が低迷していることにやるせなさを感じます。

 

 災害時に強さを発揮する大手製パン会社の生産体制と物流ネットワーク。これらの良さが業績に反映されないのが歯がゆいですよね。

 

 食品メーカーの強みと凄みは味と値段だけでは決まらないんですよ。その辺りがもっと多くの消費者に伝わったら良いなと思います。